音に聞きつつ…

音楽のことなど。

能登半島地震について

こんな年明けがあっていいのか。 能登半島地震が元日の日本を祝賀ムードから一変させた。 少し前に釈迢空(折口信夫)の短歌に曲をつけて以降、いつか折口が晩年を過ごした羽咋を訪れたいと思っていたのだが、能登半島がまさかこんな事態に見舞われてしまう…

カワカミヒロミの短編

川上弘美の短編をスペイン人の女の子に教えてもらってからずっと好んで読んでいる。 デビュー作の『神様』を含めた短編集はかなり明るいSFのような佳品で、異世界に飛び込むのではなく異界がやってくるというような趣がある。 このように言っていて気づいた…

2010年代生まれと話して

先日小学校高学年〜中学生と話す機会があり、その世代と話していて感じたことがある。 「根拠」に基づいた「正論」というものがただ一つあって、それに従わない人は頭が悪い、というひろゆき的論理がかなり浸透しているのではないかということだ。あれはかな…

現代の武満徹を殺すな

武満徹が世に出るきっかけになったエピソードとして、ストラヴィンスキーが『弦楽のためのレクイエム』に賛辞を送ったという話が頻繁に引用される。 それまでは1950年に発表した『2つのレント』について音楽評論家の山根銀二に「音楽以前」であると酷評され…

齢を重ねる

先日また年齢を重ねた。 ところで、25歳になったとき、四半世紀ごとに年齢を数え直すことにした。 これにはいくつかの理由があり、30,40,50となったときにその数の大きさから自分の成長や変化を捉えきれる自信がないことや、誕生から25歳までの心技体が大き…

音と光の色

音も光も、波なので、変換できるのだろうと昔から考えていたが、具体的な方法をよくわかっていなかった。 共感覚に関する実験を調べたこの論文を参考に、音を光に、また光を音にする実験をしてみた。 波長と周波数の関係は伝播速度に依存するらしい。 光の場…

上善若水(上善如水)

上善若水。水善利万物、而不争。処衆人之所惡。故幾於道。居善地、心善淵、与善仁、言善信、正善治、事善能、動善時。夫唯不争、故無尤。 上善は水の若(ごと)し。水は万物を利して争わず。衆人の悪(いと)う所に処る。故に道に幾(ちか)し。居(きよ)の善は地に…

社会的な「死」

世論に叩かれる人が多い。 芸能人がスキャンダルを起こし、活動自粛に追い込まれる。 政治家が不適切な発言をして、辞任に追い込まれる。 身近にも、SNSでの発言が炎上し、免職になってしまった人がいる。 そのとき、世論が一斉にその人個人を追い込む。活動…

ブログはじめます。

いまさらだが、ブログをはじめることにした。 twitterやnoteなど、SNSの発信はしてきたのだが、フォロー・フォロワー関係や、最近のコンテクスト軽視の切り取りやいわゆるクソリプ、炎上問題などに辟易し、もう少し自由に意見を留めておきたい場所を求めてい…